わたしを見る者の目は、 かさねてわたしを見ることがなく、 あなたがわたしに目を向けられても、 わたしはいない。
彼を見た目はかさねて彼を見ることがなく、 彼のいた所も再び彼を見ることがなかろう。
しかし、わたしが通り過ぎると、 見よ、彼はいなかった。 わたしは彼を尋ねたけれども見つからなかった。
あなたは罪を責めて人を懲らされるとき、 その慕い喜ぶものを、しみが食うように、 消し滅ぼされるのです。 まことにすべての人は息にすぎません。〔セラ
あなたはこのような者にさえ目を開き、 あなたの前に引き出して、さばかれるであろうか。
わたしの足を足かせにはめ、 わたしのすべての道をうかがい、 わたしの足の周囲に限りをつけられる。
もしその所から取り除かれれば、 その所は彼を拒んで言うであろう、 『わたしはあなたを見たことがない』と。
しかし今は死んだので、わたしはどうして断食しなければならないでしょうか。わたしは再び彼をかえらせることができますか。わたしは彼の所に行くでしょうが、彼はわたしの所に帰ってこないでしょう」。
そうしなかったならば、 わたしは伏して休み、眠ったであろう。 そうすればわたしは安んじており、
なにゆえ、わたしのとがをゆるさず、 わたしの不義を除かれないのか。 わたしはいま土の中に横たわる。 あなたがわたしを尋ねられても、 わたしはいないでしょう」。
彼は富める身で寝ても、再び富むことがなく、 目を開けばその富はない。
しかし人は死ねば消えうせる。 息が絶えれば、どこにおるか。
彼は夢のように飛び去って、再び見ることはない。 彼は夜の幻のように追い払われるであろう。
風がその上を過ぎると、うせて跡なく、 その場所にきいても、もはやそれを知らない。